文藝春秋 2017年3月号 970円
最初のエントリは、定番ともいえるお得本を紹介します。
先月1月に発表された、第156回芥川賞の受賞作品 山下澄人 著「しんせかい」が全文掲載されています。
テレビでも取り上げられる有名な芥川賞の作品に目を通しておきたい方におすすめです。
一部ではなく全文ですので、既に発売されている単行本と同じ内容が読めます。
知らない人からすると「単行本と同じ内容が値段の安い雑誌に丸々載っているの?」と疑問に思うかもしれませんが、芥川賞のノミネート作品は文芸誌等で発表されたものが対象です。
つまり、既に別の雑誌に掲載されているものです。
読んでみて面白くて、手元に置いておきたいということでしたら、単行本を購入してもいいかと思います。
芥川賞は毎年1月と7月に発表されますが、その翌月に発売される文芸春秋に、毎回候補作の選評とともに受賞作が掲載されています。
なので、次の芥川賞作品が掲載されるのは8月に発売される9月号です。
ここからは余談ですが、文藝春秋について説明しておきます。
文藝春秋は、同じ名前の出版社「文藝春秋」が発行している月刊誌です。
(文春砲でスクープ連発の週刊誌「週刊文春」の出版社です)
政治、経済から皇室等の時評を幅広く取り扱う総合誌です。
創刊時は文芸がメインだったようですが、現在では小説が掲載されるのは芥川賞受賞作品が掲載される時くらいです。
「おじいちゃんのゴシップ誌」と誰かが書いていたのを以前目にしたことがありますが、端的に良く言い表しているな、と思います。
あと、本屋としては毛筆で書かれたPOPが毎号付いてくるので、とても助かっていました(笑)。